一般的に、古い物件=稼働率が低い=賃貸物件の商品価値がないとされていますが、古さに味があると考える入居者様が増えています。欧米では日本の逆で古いほど良い(適正なメンテナンスは必要)とされています。古さを生かしたリファインと建て替えは両面で検討されるべきです。
ペット同居型の賃貸住宅はまだまだ供給が足らず、入居率向上には効果大と言えますが、問題はご質問にあるように将来的なトラブルです。注意点としては3つ有ります。①「ペット同居型は得るものも大きいが、所有者側が確実にリスクを負う事が前提」②「ペット同居型を成功させるには設備はさほど重要ではなく、重要なのは入居選定・入居規約・継続的な管理運営能力の有無に尽きる」③「開始する前に、その賃貸住宅と将来にわたって継続取引する方の意見、利害関係が無く地域の賃貸事情に詳しい第三的立場の方の意見を取り入れる」です。私たちアレックスでお預かりしていますペット同居型の管理物件においては、上記②に注力し、入退去時のトラブルも無くペットと仲良く暮らして頂いています。
「入居者側が喜ぶ設備」とは一般的にはTVモニターフォンやシャワートイレ・システムキッチン等の設備だと思われますが、確かにグレードUPや利便性を向上する設備の設置は入居率向上に効果的です。但し、入居する側の視点(ニーズ)からずれていないか?設備を追加する=貸主の修理負担が増える事が前提です。更に優先順位という考え方も重要です。建物内外でいくつもの足りない物が入居を阻害している場合、豪華なシステムキッチンのみを追加しても入居率向上は見込めません。その費用+αを使用し、優先順位の上位に挙がる問題点の改善に費用を投じるべきと考えますので注意が必要です。
「デザインリフォーム」は最近の流行と言えますが、他物件との差別化という意味では入居率向上に効果大です。但し、入居する側の視点(ニーズ)からずれていないか?の検証は必要です。あくまで賃貸住宅なので入居頂く方たちの顔や年齢・職業を想像し、その視点から外れないように、デザインが誰かの趣味にならないように気をつける必要が有ると思います。更に付け加えますと、「入居側の年齢とその要求する専有面積は整合する」という法則をご存知でしょうか?19歳には19㎡、25歳には25㎡、40歳には40㎡と言う訳です。(実際には年齢より多めに面積は要求されますが)よって、所有されているお部屋の専有面積によって、入居される方の顔が変わりますので、一つの目安として覚えていただくと良いかもしれません。
「古い建物」の内外全般のリフォームにおいては、陳腐化と入居者ニーズにおいての足りない箇所、更にライフラインの保全面も考える為、工事項目も多岐に及び、確かに費用は多く掛かります。しかしどこまでリフォームを施しても新築には敵いません。古さは逆手に取って、残せる部分は残していくレトロデザインという新築とは全く別のジャンルで考えるべきです。 そこで一番重要なのは、リフォームという工事その物ではなく、総合的な視野においてのリファイン企画です。目的が入居率向上である場合、企画は本来、入居者側の視点を持つ管理会社に依頼する方が良いと思います。理由は「その賃貸住宅と将来にわたって継続取引する方の意見、利害関係が無く地域の賃貸事情に詳しい第三的立場の方の意見を取り入れる」です。しかし、そこで垣根を外し、管理会社と良く話し合い管理会社の企画に対する報酬を取り決める必要が有ります。企画立案の報酬を明確にする事で、管理会社が工事会社から紹介料を受け取らない仕組みとし、管理会社が、工事会社側に属さない第三者的立場(工事全体の優先順位を考え工事費用の削減を図ろうとする立場)を作ります。尚且つ、企画立案が管理会社発で有れば、将来的にも企画に責任を持つことが前提ですので、古さをレトロデザインと捉え味に変える企画に管理会社も真剣に取り組みます。(賃料収入がベースである賃貸住宅のリファイン企画において費用対効果と継続のバランスが大切と考えています)管理会社を賃貸ビジネスの良きパートナーとされる事をお祈りします。
物件の規模や地域にもよりますが、少なくとも管理は管理専門の会社に依頼するべきです。本来、仲介業(不動産業)と管理業は利益相反する業種の為、何でも屋的な会社では、適正な管理は出来にくいと考えます。
賃貸市場は「貸してやる時代から借りて頂く時代」へと変化し、入居者ニーズ・トレンドを常に分析・検証する必要が生じています。「大家業」から「賃貸経営」への転換です。管理会社への委託は全て任せてしまうのではなく、良きビジネスパートナーとして検討されてはいかがでしょうか?
長期滞納の場合、家賃の回収を考えるよりいかに解約に持ち込むかが重要と考えます。長期滞納は明らかに借主側に非があるので、弁護士に依頼しての法的対応策も有り得ますが、高額な報酬・明渡しまでの期間・対応中の滞納額増加等の問題が有り、優先順位としては後方になります。最近では全国組織の債権回収会社も有り、報酬は有る程度必要ですが明け渡し交渉まで請け負いますので、オーナー及び管理会社の手に余るときには利用なさってはいかがでしょうか。
家賃滞納の発生は事情が原因ではなく、滞納する方のお金に対する考え方、ライフスタイルが大きく起因していると考えます。よって、「1日でも期限を超過すれば必ず督促する」家賃管理者側の日頃のケアが重要です。又、初期の段階で「念書対応」とし、その場合は賃貸借契約書に記載される「連帯保証人も連名」とする事で、今後の滞納発生時には解約・明け渡しが前提になることを本人と連帯保証人に認識してもらう事も重要です。 家賃滞納は入居申し込み時の選定基準から始まっていますので、信販会社用の個人情報を利用出来る「収納代行会社」に委託する事も検討されると良いと思います。信販情報に問題がある方の入居を水際で食い止める事が出来ます。
現代においては多くの職種が存在し、夜間勤務による生活時間帯のズレや、高ストレスが起因する神経過敏の方も多く見受けられます。建物の構造にもよりますが、上下階及び隣戸が有れば全く音の影響を受けない建物は無いといえます。(構造が木造の場合は音のクレームが多いのは事実ですが・・)よって、常識的な時間帯の生活音に対してはある程度我慢して頂くことも必要ですので、加害者側と被害者側双方への説明・注意を行います。物理的な解決方法としては、床に遮音材を敷き詰める等となりますが、貸主側で費用負担してでも空室になるよりはマシだと考えます。よっぽどのめぐり合わせが悪いケース以外は、床の防音工事をしてでも音を緩和しておいた方が良いと思います。(本当に建物側の遮音に問題がある場合は、空室原因となりますので、次なる入居者も長く住んでいただけないかもしれません。継続的に効果が見込める策をお勧めします)
サブリース契約 = 一括借上契約とも言われていますが、管理商品というより1棟分の賃貸料を定めた転貸条件付き賃貸借契約+建物メンテナンス委託契約のようなものと言えます。原則的に契約開始以降は入居率100%・家賃滞納率0%となりますが、一括で借りる側にも選定基準が有りますので、どんな建物でも借りてくれる訳では有りません。ちなみに契約開始時に家賃を支払わない免責期間が有る事と、借上率の相場は85~90%、入居者が預託する敷金は借上会社側の保管となります。又、新築のみ対応というケースがほとんどです。
サブリース契約と違い、一般的には新築建物の入居スタート時の満室家賃を約束する商品として一般の管理契約にオプション設定されている事が多いようです。入居スタート時の空室家賃は管理会社側が補填しますが、全戸入居した時点で満室保証は終了し、一般の管理契約のみが残ります。 次回から空室が出ても保証の対象とはなりません。又、契約開始時に家賃を支払わない免責期間を設けるケースが多いようです。
一般の管理契約にオプションとしてセットする事により、サブリース契約では無いが、サブリースに管理商品を近付ける事をメリットとしているようです。具体的には新築時のみが対象ではなく日常発生する空室がある一定期間以上空室になると、(通常では30から60日)家賃の補填が開始します。
管理会社により多少違うようですが、私たちアレックスの場合ですと、荷物を搬出した状態の室内で、検室(設備品・可動部・室内の破損等チェック)及び立会い見積もりを行います。退去される方へ検室の結果及び見積もり内容・敷金から引かれる工事代金の説明を立会員より行います。見積内容の承諾書面に退去される方の署名を頂く事により敷金精算のトラブル防止を目的としています。(立会員は預かり敷金額・入居期間・解約時の特約内容を事前に把握しています)
管理会社が無人になる状態の休日・夜間の電話連絡が取れる体制の事を言います。一般的にはビルメンテナンス会社又は、警備会社に一時対応(電話受付対応)を委託しているケースが多いようですが、いつでも連絡が取れる建物という安心感からお部屋の入居率向上も見込めます。又、緊急の際には現場へ出動し、2次被害を防止出来るメリットも有ります。
シングル向けの建物に多いケースですが、管理者側があまりに高圧的な文書や文言で威嚇するとかえって逆効果ですし、入居している方々の全員がルールを守らない訳では有りませんので、ルールを守っておられる方に失礼でも有ります。そこで私たちアレックスでは次の順番で対策しています。①ゴミの集積場に絵なども入った理解しやすいゴミ出しルールを設置する(対候性の有る素材で製作)②入居している方々へ協力を呼びかける内容の文書を配布③状況の改善中はこまめにごみ集積場のチェックを行い混入ゴミは撤去する。(他の方が真似をするので)④いよいよゴミ袋を開き内容物から人物特定し、戸別に注意をします。折角状況が改善してもしばらくすると入退去が有るので、状態が悪くなることも有ります。何とも根気の要る仕事ですが、日頃、巡回清掃をして頂いている業者さんと互いに連携しながら対応しています。
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